iPhoneをはじめとするスマホのカメラ機能は目を見張る機能アップを続けています。また、スマホ用にデジタル一眼/ミラーレスカメラ(デジ一/ミラーレス)のように撮影設定できる撮影用アプリや、画像加工や補正等も可能な画像処理アプリなども簡単に入手できるようになってきました。撮影上での唯一の違いは、スマホの機構上「絞り指定」が行えないことでしょうか。
しかし、スマホについているレンズのみで撮影するのであれば、もう十分な写真(画像)を撮れることができ、コンパクトデジタルカメラ(コンデジ)やデジ一/ミラーレスを持ち歩かないという方々も増えています。また、ポータビリティ(持ち運び性)や撮影のクイック性などのユーザビリティーの差も、そこには大きく影響しています。
スマホ撮影の有効性がプロフェッショナルな領域でも認められた最たる例がブラジル人の写真家Luisa Dorr氏が主にiPhone7で撮影したTIME誌の表紙写真セッションと言われています。
2017年のTIME誌の企画でDorr氏は、ヒラリー・クリントン上院議員をはじめ、世界に影響力のある女性46人の肖像と12枚の表紙写真をiPhoneで撮影しました。
https://time.com/4921227/time-magazine-covers-shot-on-iphone/
Nine of the 12 covers produced by Luisa Dörr for TIME's Firsts project.
Read more at http://www.australianphotography.com/news/28yo-instagrammer-with-smartphone-shoots-time-magazine-covers#is44P6DipMe70tCz.99
そして、スマホによって撮られる写真を、「モバイルフォトグラフィー(Mobile Photgraphy)」、撮影をする人を「モバイルフォトグラファー(Mobile Photgrapher)」という新しいワードが誕生しました。
モバイルフォトグラフィーの世界は、撮影から編集、そして投稿またはプリントアウトまで、全てスマホ上で行えてしまうという大変大きなメリットがあります。InstagramなどのSNSによって、今は当たり前な作業となったことですが、このスマホの進化は、フィルムと現像いう費用の制約を開放したデジカメの誕生に次ぐ、映像(写真:フォトグラフィー/動画:ビデオグラフィー)というメディア分野を本質的に身近にさせる革新的なことであると感じます。
世界の人々が撮る写真の枚数はスマホの利用者数と同様に右肩上がりで増えていると言えます。米国の市場調査会社のフューチャーソース社では2015年の世界の写真人口は40億人、年間写真枚数1.2兆枚を超えるといレポートを発表しています。その79%の約32億人が日常的にスマホで写真を撮っている「モバイルフォトグラファー」です。
多くのモバイルフォトグラファーは、「スマホの標準レンズの世界ではOK。でもデジタルズームを使うと、スマホのデジタル処理はちょっと・・・自然なボケがほしいね・・・・」、「普通にフォトジェニックな写真を撮りたい」と思っている方は多いのではないでしょうか?実は私自身もその一人でした。
既に、世の中には、数年前からSESENPROと同様なコンセプトの商品が次々に販売され、また、現在では、100円ショップでも購入できる手軽なものから、交換レンズ型カメラ用の高品質レンズ相当のものまで本当に幅広いレンズが販売されています。
しかし、
- スマホで「撮る」に拘りたい。「素敵」を切り撮りたい -
と想うモバイルフォトグラファーとして次のステージの撮影を求める方やレンズ交換式デジカメを活用している方を想定することにしました。
そのためには、スマホの機能や特性を損なわず、交換型デジカメにできて、スマホでできないことをどう補うのか・・・
・交換式レンズと同等のクオリティーを。質感も。
・オールドレンズのように「単焦点」でのレンズ特性を楽しんでほしい。
・レンズとしては超広角、望遠(ポートレート用)、魚眼、マクロを全てフルスクリーン対応に。
・スマホの撮影性能を落とすことがない光の透過率を(レンズ5枚構成で95%以上の透過率を基準)。
・マニュアルフォーカスで自分の望むピント合わせを。 → 撮影用アプリで対応可能。
・スマホの撮影時のホールディングを高めたい。
・スマホ専用の高品質フィルターを。
・長く使えるレンズとする。
などを商品企画のコンセプトとしました。
まずは画角・画素数や機種などで効果を最大限活かすことができるiPhoneに対応させることで、商品化をスタートしました。
私たちのSESENPROレンズとフィルターは、高品質&高級カテゴリーに入ります。
追求した結果として、こうなってしまったと言っても過言ではありません。
スマホレンズ【モバイルフォトグラフィーの時代とSESENPROレンズ②】へ続く
〔参考情報〕
・写真撮影に最もよく使うのは「スマートフォンのカメラ」で87.7% スマホカメラへの不満点、「暗がりでの画質」「手ぶれ補正」「ズーム後の画質」 (MMD研究所)
https://mmdlabo.jp/investigation/detail_1733.html
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